Introduction
エムハンドのメンバーをクローズアップして紹介する、社員インタビュー。今回登場するのは、エンジニア部フロントエンドエンジニアチームのリーダーとして、京都本社で活躍する井水です。ほぼ全員がリモート勤務というチームを率いる工夫や、これからのフロンドエンドエンジニアに求められる技術などについて、じっくりインタビューしました。
フロントエンドエンジニア
エンジニア部
井水 崇寛takahiro imizu
2020年入社
新卒で地元の金融機関に就職し、約1年半融資担当として勤務。ITベンチャーに転職しSaas営業を半年ほど経験するなかで、エンジニアへの道を進むことを決意して退職。1年間の職業訓練を受けた後、フロントエンドエンジニアとしてエムハンドに入社し、現在4年目。仕事に集中した後はジムでリフレッシュするなど、ワークライフバランスも大切にしている。
エンジニアってかっこいい!
そんな憧れが転職に繋がった。
Q.井水さんは元金融マンなんですよね。
営業職を経てエンジニアを目指すというのは、
かなり思い切った決断だったのでは?
そうですね、確かに(笑)。実は、最初の転職でITベンチャーを選んだのもITに興味があったからなんですが、当時の自分には技術がなかったので営業として入社したという経緯があります。でも、続けていくなかで、自分は営業には向いてないと感じるようになりました。
そのIT会社は社内で開発業務も行っていたのですが、エンジニア同士で技術に関する話をしているのを聞いて、かっこいいな~と憧れを感じました。キラキラ輝いてまぶしく見えましたね(笑)。で、よし、自分もあっちへ行こう!と、決意したわけです。
と言っても経験ゼロでのエンジニア採用は難しいと思い、ハロートレーニングを利用して、高等技術専門校で1年間の職業訓練を受けました。ITシステム科というところで、プログラミングやWebコーディング、データベース構築などの実習やサーバー構築技術を学び、ITパスポート試験、基本情報技術者試験などの対策授業も受けました。
最初は漠然とエンジニアになることを目標としていたのですが、職業訓練でIT分野を幅広く学んでいくなかでフロントエンドに興味が出てきて、Web制作の分野に進みたいと思うようになりました。
Q.1年間も勉強したんですね。その後、転職先として、
エムハンドを選んだポイントは何でしたか?
私がフロントエンドエンジニアになりたいと思ったのは、動きのあるかっこいいサイトをつくってみたいという想いが高まったためなんですが、関西のWeb制作会社にターゲットを絞っていろいろ探していくうちに、見つけたのがエムハンドでした。制作実績がどれもかっこよくて、求人を見つけた時には「ここだ!」と思いました。
採用サイトにも、グッときましたね。CSSやJSの組み合わせ次第で様々なビジュアル表現が可能であることが感じられて、こういう仕事に自分もかかわりたいと思い、迷わずすぐに応募しました。
当時のエムハンドは未経験採用を積極的に行っていたことに加えて、社員数が多いところも安心して働けそうと思った大きなポイントでした。前職のITベンチャーは社員が少ない会社で、コミュニケーションの取り方に難しさを感じた経験がありましたので。面接の対応をしてくれた社員の方がとても話しやすく、好印象だったので、ここなら大丈夫だという安心感がさらに高まりました。大学が京都だったので、その点でもなじみやすいと思いました。あと、エムハンドには明確な評価基準があって、成果を出せばその分評価されるしくみになっていると聞いて、それもすごく魅力的だなと思いました。こう言うと、なんだかいいことばかり並べているように聞こえるかもしれませんが(笑)、本当に自分には理想の職場だと思えました。
Q.職業訓練を受けたとはいえ未経験でエンジニアになるのは大変だったのでは?スムーズにスタートできましたか?
全然、うまくいきませんでした(笑)。入社してすぐに、そもそもの知識が全然足りてないということを痛感しました。それに加えて、求められる制作スピードの基準の高さに驚いて、内心ついていけるか不安でした。
そんな状況でしたが、まずは自分のレベルに応じた課題を設定してもらって、その中でフィードバックを細かく受けるというサポートが受けられて、それがすごくよい経験になったと思います。
入社してすぐに新型コロナの感染が本格的になり、出社しているメンバーが少なかったのですが、エンジニアのメンバーには親切な人が多いので、質問すれば必ず誰かが答えてくれました。リモートでも、チームの雰囲気はかなりいいと思います。入社してから1年半くらいフロントエンドエンジニアとして勤務し、その後、QC(クオリティコントロール)チームに入って、サイトの公開前チェックなど品質管理に関する業務を担当しました。そうして、2022年10月からフロントエンドチームのマネージャーになり、現在に至っています。
チーム運営は、
部活のマネージャーのような感覚で。
Q.フロントエンドチームはどんな構成になっているのでしょうか?
チームメンバーは現在私を入れて13人で、それがさらに3チームに分かれています。2つのチームはそれぞれディレクターチームとペアになって案件を担当し、1チームは自社サイトの更新と受託した一部保守案件の対応を担当しています。新型コロナの影響でリモート枠の中途採用者が増え、現在は13人中11人がリモートワークです。私と、あともう一人は出社していますが、その人ももうすぐリモートワークになる予定なので、9割以上がリモートワークの社員ということになります。他部署との連携は基本的には案件チャット内で行っており、ディレクターから指示を受けて作業を行います。ディレクターと随時、連絡や報告・相談したり、デザイナーにはデザインについての確認や相談をしたりしながら、作業を進めるというかたちです。サーバーまわりや複雑な実装に関する相談は、随時バックエンドエンジニアにも質問するなど、フロント・バックのエンジニア間で連携をとりあってすすめることもあります。
Q.しかし、ほとんどがリモートワークだと、
マネージャー役は大変じゃないですか?
そうですね。出社する形に比べると対面でのコミュニケーションが少ないという点では、確かに難しさがないとは言えません。そんな状況下でのマネージャー役は大変だと思われるかもしれませんが、実は意外とそうでもないんですよ。各チームごとに朝11時から朝礼をおこなって、そこで実装に関する不明点や案件状況についての確認をしあったりしていますが、責任感をもって仕事をするメンバーが多く自走できるチームなので、マネージャは意外と楽なんです(笑)。
自分は、みんなが走りやすいように足元を固めて、背中を押す役割を担っていけたらと思っています。前に立ってひっぱるリーダーになるというよりも、裏方でみんなが働きやすい環境を整えていきたいと思っています。たとえて言えば、部活のマネージャーのようなイメージですかね。
Q.働きやすい環境づくりというのは、
たとえばどのようなことですか?
具体的な例を挙げると、業務での改善点を吸い上げる「月次報告シート」というものを各人に記入してもらっていまして、その内容を社内会議で共有して、ルールを整備することに取り組んでいます。自己チェックシートの項目見直しなど、ひとつひとつは小さなことですが、その積み重ねが働きやすさに繋がっていると感じています。もうひとつ例を紹介すると、以前はディレクターからフロントエンドエンジニアに対して、工数確認や実装可否などの相談があるときに、メイン作業外の作業として都度対応していたんですね。でも、それでは特定の人に負担が集中したり、それが原因で勤務時間が伸びたりという状況がありました。そこで、回答に時間がかかるような相談については、きちんとスケジュール確保をしてもらうというルールをつくりました。これも小さなことではありますが、メイン作業に集中して取り組めるという意味で、業務の円滑な進行に役立っていると感じています。
Web制作がWeb開発寄りになり、
フロントエンドの役割は高度化する。
Q.憧れだったフロントエンドエンジニアになって、
仕事には満足していますか?
はい。もちろんです。毎日すごく充実していますし、転職してよかったと心から思っています。エムハンドでは社内デザイナーのスキルがとても高いので、レスポンシブの設計がきちんと考えられた美しいデザインを実装できます。これは、エンジニアとしてはとても刺激的なことだと思っています。余白ひとつとってもすごいこだわりを持ってデザインされているので、細部まで手を抜けません。
デザイナーがこだわったデザインをいかにいい感じに実装するかに神経を集中しているので、「きれいに組んでくださりありがとうございます」と言われると本当に嬉しいですし、やりがいを感じます。このようにデザイナーとのやり取りの中で、学べることはすごく多いです。フロントエンドエンジニアの仕事は、基本的にはデザインを忠実に再現することですが、その制約の上でもいかにこだわれるか、自分らしさを出せるかが大切だということも実践のなかで学んだように思います。たとえばデザイン上では指示のない部分でも、アクセシビリティやユーザビリティ的に改善できそうな部分があったときに適切な提案をすることはできます。フロントエンドエンジニアの立場から、「ここに導線をおいたほうがよいのでは?」などの意見はどんどん言っていくべきかと思っています。
Q.これからのフロントエンドエンジニアに求められること、
期待されることは何だと思いますか?
そうですね。たとえば、JamStackやブロックエディタ、デザインシステム、アクセシビリティ、そしてFigmaなど、業界のトレンドや常識の移り変わりはとてつもなく速いです。エムハンドも必死にその流れに食らいついています。変化を恐れず、自分のものとしていく力や覚悟が大事なんじゃないかと思っています。これは自分への戒めでもありますけど‥。
現在でもWeb制作が徐々にWeb開発寄りになっていっているなと思うところがあって、フロントエンドエンジニアの仕事の難易度は、この先確実に上がっていくと思います。たとえばWP構築ひとつとってみても、これまでのクラシックテーマでの開発では「ページを作成する」という意味合いが強かったですが、ブロックエディタになるとコンポーネントごとにブロックを作成して、それを組みあわせることでページを作成するというようになります。クライアントにとって使いやすくするために、Reactを使用してブロックを開発することも今後、増えていくだろうなと思います。そういった意味でもマークアップの領域だけにとどまらず、JavaScriptによるフロントエンド開発を意識して、スキルを獲得していく必要があると感じています。今注目のAIとの統合もフロントエンドの領域になる可能性がありますし、その点でも確実に変化していくでしょうね。新たな技術やフレームワークに関する知識習得は、当たり前に続けていかなければならないと思います。
Q.今後やりたいこと・チャレンジしたいことは?
いまは主に後輩の指導に回っているので、とにかく質問しづらい空気を作らないように気を配っています。自分もそうだったのですが、後輩が先輩に質問するのを躊躇してしまうのは、かなり時間的にもったいないので..。そして、社内のルール設定やフロントエンドエンジニアにとっての環境改善に、よりいっそう注力していきたいと思っています。
個人としては、アクセシビリティ周りの知見をさらに深めたいですね。エムハンドには技術習得のためのプロジェクトがいくつかあり、私はそのなかのアクセシビリティチームのリーダーをしています。
勉強していくなかで、エンジニアのマークアップの改善だけではなく、コンテンツ設計時点から考えていかなければならないことを知りました。チームで知見を深めて勉強会などを行うことで、会社全体にもその意識を広めていきたいですね。アクセシビリティチームにはデザイナーさんも参加しており、デザインチーム内で使うアクセシビリティガイドラインの作成をしてもらったりもしています。
このようなプロジェクトに参加できるチャンスがあるのも、エムハンドの環境のよさだと思います。毎日の仕事をこなすだけでなく、今後もいろいろなテーマに積極的にチャレンジしていきたいですね。エンジニアに憧れた初心を忘れず、夢を持ち続けたいですし、次に続く人たちにとってフロントエンドエンジニアが憧れの職業であるように、頑張りたいですね。
ある1日のスケジュール
schedule
10:00
出社・メールチェック・タスク整理
出勤してまず初めに、届いたメール・社内連絡のチェックを行う。
完了後、技術系サイトを覗いて最新の技術トレンドの記事を読むようにしている。11:00
会議・MTG
社内のルールに関する会議やチームメンバーとのMTGなどを行う。
12:00
新人エンジニアのコードレビュー
新人エンジニアには随意、コーディング課題を設定しており、そのコードレビューや解説などを行う。
12:30
昼食
基本的には、デスクで持参したお弁当を食べています。
社内のリモートランチ会がある時は、積極的に参加するようにしています。13:30
コーディング・ドキュメント作成
コーディングテンプレートのアップデートや、社内ルールに関するドキュメント作成を行う。
20:30
帰宅
タスクがひと段落すれば、チャットやメールなどに返信をして帰宅。
エムハンドに興味をもったあなたへ
Q.今日は幅広くお話をお聞きできて、刺激を受けました。
最後に、エムハンドのフロントエンドエンジニア職に興味を持った人に向けて、何かメッセージをお願いします。
まず言いたいのは、エムハンドのエンジニアはみんな親切なので、分からないところがあればきちんとフォローしてもらえるということ。とても働きやすいので、転職に不安がある人も安心して飛び込んできてください。毎月のふりかえりシートや常設のご意見板フォームなどから、疑問や改善提案を届けることができるのもエムハンドの魅力です。疑問に対しては意図の説明をしてもらえたり、改善案を受けて会社が動いたりと反応が得られるので、納得感を持って働けます。マークアップやプログラムに関する知識や技術も重要な要素ではあるのですが、それよりも作業が丁寧だったり、人に対して親切だったりすることのほうが大切だと思っています。結局、それがよいチームワークにつながるし、最終的にはクライアントやユーザーの満足にもつながると信じています。
そういう人が入ってきてくれたらうれしいです。私もマネージャとして働きやすい環境づくりを心がけていきますので、ぜひ一緒に頑張りましょう。
Recruit 03